工業技術博物館

写真

about博物館について

日本の産業発展に寄与した、明治初期からの歴史的な工作機械を動態保存・展示しています。

博物館の概要

写真

収集(複製)が可能な、日本の産業技術の発展に貢献した代表的な工業製品をできる限り『動態保存』として,展示しております。
機械の中でもマザーマシンと呼ばれている工作機械については年代順に、駆動動力及び関連技術を含めての進歩が容易に理解しやすいように展示しております。また、切削工具の変遷やその加工・研削技術の進歩についても工具研削盤の発展と合わせて展示し、計測法およびけがき法の変遷の状況も関連機器類と共に展示しております。

過去の機械の・器具類に限定せず、最新のものであっても後世まで誇れるような画期的な技術を展示・保存しております。

当博物館は、本学園関係者に限定せず、教育機関の教員・生徒,ものづくり関連産業の関係者,各分野の技術史関連研究者,一般市民の皆様と,どなたでもご来館いただけます。

館長挨拶

 日本工業大学は、「実工学教育」を基本理念に掲げ、実社会で人に寄り添い、多面的な社会貢献が可能な実践的技術者を育てることを教育目標としております。当博物館は、この目標を実現すべく、学園創立80周年を記念して、1987年(昭和62年)に大学キャンパス内に開設されました。この開設の動機は、当時、本学園内で教育設備として使用されていた工作機械が更新時に廃棄され、また、産業界でも貴重な工作機械や工業製品が廃棄されていくなかで、これらを保存し、本学のものづくり教育に生かすことにありました。2017年開設30周年を迎えましたが、開設以来の着実な収集・保存活動が結実し、多数の歴史的価値のある工作機械を中心に、400点以上の日本の産業の発展に貢献した、大から小までの多数の歴史的価値の高い工業製品を展示する博物館に成長し、学内外の皆様にご利用いただいております。展示施設としては、本館、蒸気機関車館(SL館)、箱根登山鉄道電車などを展示する屋外展示場、工作機械専門図書資料室などを所有しております。
当博物館の大きな特徴は、大きく、3つのコンセプトを持って運営していることです。

 一つ目は、工作機械を中核とする工業技術博物館にすることです。工作機械は、皆様が日常的に使っている電車、車、家電製品などを始めとして、全ての機械を作り出している機械ですが、この工作機械を中核として、工作機械が生み出した蒸気機関車、発電用タービン、その他、歴史的に価値のある工業製品を多数展示しております。これらを通して、各種工業製品の歴史を振り返り、産業発展への工作機械の貢献度の大きさと、工作機械が我々の日常生活にとっても不可欠な存在であることを実感頂けるものと思います。また、これら各種工業製品を作り出すためには、多種多様な工作機械が必要であることも感じ取って頂けることと思います。

 二つ目は、この工作機械に関しては、世界に類を見ない博物館にすることです。そのため、約270台という多数の多種多様な歴史的価値の高い工作機械を所蔵し、その約7割を動態保存として、実際に動かして皆様にお見せできるようにしております。それも単体の機械だけではなく、昔の町工場も復元して、その実稼働状況もお見せしております。これに加えて、「工作機械専門の図書資料室」を開設して、「工作機械の基礎・本質」を学び、「その歴史的技術変遷」を調査・研究できる環境を提供しております。

 このように、歴史的価値の高い工作機械の実物と多くの歴史的文献資料を併せて学ぶことにより、工作機械の基本構造と基本的な動きとその原理とともに、基本的な加工機能などを理解することができます。また、年代順に展示された工作機械からは、過去から現在までの技術変遷を学ぶことができます。さらには、機械的な制御だけで、現在の最先端の工作機械と同様の動きを実現させた先人の知恵と発想力に触れることができます。

 そして、三つ目は、博物館の基本的な活動を産学連携で実施することです。このため、博物館後援会を設置しており、個人会員に加えて、工作機械メーカをはじめとして、多くのものづくり関連企業の皆様に法人会員としてご支援を頂きながら、特別展、講演会、人材育成、調査研究などの各種事業を実施しております。
以上のように当博物館は、他館では見られない多くの特徴と魅力を持っております。より多くの皆様に、これらの特徴を有効活用して頂き、それぞれの立場で、「工作機械とは、何か」をご理解いただき、その凄さ、面白さを感じて頂くとともに、工作機械の過去を学び、今を理解し、その未来を考える場としてもご利用いただければと思います。 皆様のご来館を心よりお待ち申し上げております。

日本工業大学工業技術博物館 館長 清水伸二

スタッフ紹介

  • 清水 伸二館長
  • 二ノ宮 進一副館長
  • 平柳 恵作
  • 五月女 浩樹
  • 上原 嘉宏
  • 二俣 美紀子
  • 清水 昭一
  • 小守 勉

沿革

1981年に工業技術博物館設置準備委員会が発足してからの工業技術博物館の歩みをご紹介します。

工業技術博物館の歩みはこちら

applicationお申込み