工業技術博物館

特別展に合わせて開催された特別講演会でサレジオ工業高等専門学校 客員教授 元 茨城大学 特任教授 堤 一郎 様、元 関西大学 機械工学科 専任講師 元 ブータン王立大学 契約教授 緒方 正則 様からご講演頂きました。

2025.11.14 イベント

2025年11月6日(木)

講演題目:日本の鉄道建設と車輌製造に尽力した鉄道技術者たち
講演者 :サレジオ工業高等専門学校 客員教授 元 茨城大学 特任教授 堤 一郎 様
講演概要:日本に公共用鉄道が開業してから153年、この近代的な鉄道のルーツは英国で200年前に開業した公共用鉄道で、この成功が後の英国内を始め欧米諸国の鉄道建設に繋がり、産業革命推進の担い手となった。日本においても同様で、鉄道はまさに「近代化の旗手」と言える。本講演では日本への鉄道導入に際し、この国と日本人技術研修生の育成に尽力した英国人技術者と彼らの貢献、彼らに育成された人々の実績を通して初期の鉄道技術導入の経緯を簡単に紹介したい。

講演題目:鉄道ゲージの起原 ー 古代遺跡調査から現代の線路幅を考える ー
講演者 :元 関西大学 機械工学科 専任講師 元 ブータン王立大学 契約教授 緒方 正則 様
講演概要:ユーラシア大陸やアフリカ大陸の遺跡を歩いてみると、石畳の道に古代の車輌が通行した轍(わだち)の跡を見ることができる。長年にわたり、諸国の古代遺跡に残された轍の中心間隔トレッド(自動車における輪距)を実測するうち,その平均値が現代の鉄道ゲージ(軌間)における標準軌とほぼ同じ値であることに気づいた。これらの調査結果から、現代の鉄道ゲージにおける標準軌の起原は、ローマ帝国時代の車輌の車輪間隔が起原と考えられる。

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