CHIYODA SEIKI千代田精機工業
この工場は昭和22(1947)年に千葉県千葉市稲毛区小深町で精工舎(現・セイコー社)の下請工場として創業し、日本の高度成長とともに発展した小規模工場の一つである。創業当初は手動の工作機械を用い、手作業で精工舎の時計や時計部品の製造・組立・梱包などの諸作業を行っていたが、昭和30・40年代にはいろいろの機械を導入するなどして規模を拡大したり、従業員が約60名となるなど発展している。そして、昭和51(1976)年に「ELIOT」のブランド名で独自の巡回時計を製作・販売するようになった。復元された工場はその製造部門の一部であり、動力伝達に木車、革製平ベルトを用いた卓上旋盤、卓上ボール盤などの小型工作機械が或る行程順に配置されたものが動態保存されている。